私たちは、安倍元首相の「国葬」に反対します

安倍元首相が、選挙の応援演説中に銃撃され亡くなる事件は、多くの人に衝撃を与えました。どのような理由があっても、暴力で命を脅かすのはもちろんのこと、口を閉ざす行為は許されません。

しかしながら、このことは安倍元首相の葬儀を「国葬」にする理由には当たりません。安倍元首相は、民主主義の元に選挙された衆議院議員として、あるいは党の代表として、その職務を全うされたことと思います。いかに大臣が立派な功績を挙げたとしても、それを持って「国葬」を執り行うことには当てはまらないことは、戦後「国葬」がほとんど行われてこなかったことも示しています。憲法の元、民主主義において、安倍首相は、私たちと同様に平等な一国民であるはずです。

9月6日「国葬」にかかる費用の概算が、16.5億円との発表がありました。当初の見込みは2.5億円とされており、あっという間に14億が上乗せされました。今後海外からの要人警護等には、さらに費用が膨らむとの見込みもあり、まるで青天井です。16.5億円という莫大な予算が、国会審議にもかかることなく使われていくことに大きな憤りを禁じ得ません。私たちの暮らしは、今まさにコロナ禍、物価高、円安の影響、災害、と様々な困難の中にあります。今政府が優先して取り組むべきは、一人の人の葬儀ではないはずです。まして、コロナ禍で、葬儀も望む形で執り行えなかった人もいる中で、総理大臣だった人がそれを望んでいるのでしょうか?また、国民の側にも、多様な思いがあります。一律に「国葬」という形で半ば強制的に弔意を求められ、私たちの大切な税を割くべきではありません。

市民のくらしに目を向け、多くの疑惑に対しては、丁寧な説明を持って信頼を取り戻すことこそが、今の政治には求められています。
ネット青葉は、安倍元首相の「国葬」に反対するとともに、政治の優先順位を質し、日々のくらしから政策課題を提起し続けます。