地域から広げよう!フードシェア

コロナウィルスの感染拡大が進んだ昨年最初の緊急事態下では、経済活動が突如として停止状態となり、セーフティネットとしての機能も担う学校や多くの福祉施設も休業しました。さらに、食事配布、こども食堂といった地域の活動も中止を余儀なくされる状況で、フードバンクが大きな役割を担いました。
ネット青葉ではミニフォーラムを開催し「フードバンクかながわ」の状況や、フードシェアにいち早く取り組んだ「ピッピ・親子サポートネット」の取り組みをはじめ地域の活動を共有してきました。
その中から食支援の必要性を痛感した地域のメンバーで「フードシェア・青葉」が立ち上がりました。
さらに地域の中で食支援が循環する仕組みが検討され、「青葉フードシェアネットワーク*」が設立されました。

同時に、生活困窮者自立支援制度の相談状況を聞き取るため、区生活支援課へのヒアリングをこれまで青葉区・泉区・港北区と続けています。
区によって状況が違うこともあり、生活困窮者支援の対応は、区ごとに個性があり、独自の取り組みや捉え方があることが見えてきました。
しかし「食支援」に関してはどの区も「社協(区社会福祉協議会)にお願いしている」というおまかせな姿勢が目立ち、地域の取り組みを捉えているところはありませんでした。

また、横浜市のホームページの「フードドライブの実施状況」を見ると、驚くほど情報が少なく、民間団体や地域の取り組みはほとんど掲載されていません。
このページが、横浜市資源循環局の中にあることでもわかるように、横浜市において「フードドライブ」は、「食品ロス・生ゴミの削減」に主眼が置かれています。昨年から「ぱくサポ(ひとり親世帯フードサポート事業食品提供会)」といった事業がこども青少年局の 管轄で開始をされていますが、地域のニーズに比べ利用が進んでおらず、福祉的視点からの「フードシェア(食支援)」をさらに広げていく必要性を感じています。

こども青少年局こども家庭課 提供資料

幾度かミニフォーラムを重ねるうちに、どこでフードドライブやパントリーを行っているのかがわかる「ガイド」のようなものがあったらいいね。という声があがりました。

そこで、寄付をしたい人、食料を必要としている人が、近隣のフードシェア団体とつながるツールになることをめざした「ガイド」を作成する「フードシェアガイド作成プロジェクト(仮称)」が3月21日立ち上がりました。

どんなガイドになるのか検討はこれからですが、この活動から、必要な人に情報が届き、さらにフードシェアの活動をしている団体同士がネットワークし、地域で食の循環が生まれることにも期待しています。

お楽しみに!

青木マキ