循環型地域福祉の実践を学ぶ〜「コミュニティハウス冬月荘」を視察〜
12月27日、釧路市にあるコミュニティハウス冬月荘を訪問し、NPO法人地域生活支援ネットワークサロンの日置真世さんのお話を伺いました。
高齢化が進み、次々と商店が姿を消すなど地域の課題が浮き彫りになる中、2007年9月、民間企業の社員寮後を借り上げ冬月荘が開所されました。利用者を限定せず、あらゆる生活課題に寄り添う場として、ある時は支援を受け、またある時は支援する役割を果たす「循環型地域福祉」が実践されています。
親子ランチや事業所の給食づくりを始めとし、釧路市役所福祉事務所と連携した生活保護を中心とした中学生対象の勉強会などの事業を展開しています。2階は主に若者の居住スペースになっていますが、居住者も託児の手伝い、中学生の話し相手などボランタリーな参加に参加します。
法人の設立から13年、地域生活支援ネットワークサロンは、5億円を越える事業生み出しています。専門家によるサポートだけでなく、地域に暮らす人たちが参加する福祉サービスや、一つひとつニーズに寄り添うことから始まる活動は、若者や生活困窮者支援における重要な視点であることを確認できました。ぜひ、地域活動と政策づくりに生かしていきたいです。(柳橋小夜子)