放射能物質を含んだ汚泥・焼却灰の処分は?

本牧廃棄物最終処理場見学

 13日、本牧廃棄物最終処理場の見学に行ってきました。
 9日、横浜市は、国が示した埋立て可能な基準値8千ベクレル以下を下回っており、作業の安全や埋立てについても安全を確認したとし放射能物質を含んだ汚泥・焼却灰を本牧廃棄物処分場(海面)に廃棄することを発表しました。

 南本牧処理場の資源環境局の説明では、処分場に埋める際、汚泥灰をトン袋まま埋めると空気が入り浮いてくる可能性があることや、袋から出すと飛散してしますし、「やってみなとわからないと」の話からも、試行錯誤の作業であることが解ります。作業する方の被曝も心配です。

 処分場内の余水は排水処理施設で処理・浄化して場外(海)に排出しているとのことですが、汚泥はそのまま元にもどされ循環します。内水と海の境界は海底土丹層に矢板を打ち込みアスファルトで補強していると説明がりました。しかし、地震や津波で内水が放出する危険性はないのでしょうか。有識者から安全評価検討書が提出されているとのことですが、この調査の委託先も気になるところです。

 埋め立てを発表して5日後、14日に横浜市長は方針を一転、埋め立たてを「凍結」することを発表しました。市民への事前説明がなく、港湾関係者から抗議文が提出され凍結に追い込まれたようです。今後は、周辺住民や港湾関係者への説明を優先し、他の処分方法も含めた十分な検討が必要です。

 放射能物質が検出された下水汚泥の焼却灰はこれまでのようにセメント材料としてリサイクルできないないため、南部・北部汚泥資源センターに保管されています。南部センターは9月末で保管の容量が満杯になる見通しです。
 汚泥保管のための新たな倉庫を建てるなど、まずは、保管にあたっては、可能な限りの安全対策が求められます。
(柳橋小夜子)