「地域包括ケアシステムの実現に向けた取り組み」が、地域包括支援センターの権限強化につながる恐れがあると、心配されます。しかし、今回の改正の核でありながら、具体的にどうしていくのか、見えていません。はっきりしているのは、医療と介護が連携して24時間体制の定期巡回型サービスを行う、介護職員に痰の吸引等の医療行為を認める、という点等です。
私たちが知りたい要支援者・介護予防の方のための日常生活支援サービスが具体的に地域包括圏域の中でどのように提供されるのか、市町村に任されたこの部分を横浜市としてどのように取り組むのかは、まだ何も示されていません。
介護度に関係なく要援護者を在宅で支えるには、日常生活支援は重要なポイントです。主催団体の横浜ユニット連絡会では、これまでも毎年市民政策提案に取り組んできました。今年度も現場の声を集め、横浜市に提案していきます。
寄稿:松本恩(ケアマネージャー)
*横浜ユニット連絡会:横浜市内で、非営利で福祉サービスを提供しているワーカーズコレクティブや、生活クラブ生協、福祉クラブ生協など129団体が集まり、横浜市への市民福祉政策提案などに取り組んでいる。