ドイツ・デンマーク発「自然エネルギー&市民電力の今」 青葉トークサロン報告

2月に「首都圏生活クラブ4単協 自然エネルギー&市民電力 視察ツアー」に参加された向田映子さんをゲストにお迎えして、学習と“ワイワイトーク”をやりました。

「再生可能エネルギーの活用や電力の自由化がすすんでいるヨーロッパ、特にドイツ・デンマークの最新情報について学び、今後のエネルギー政策、運動の推進に生かす。」のがツアー目的とのこと。
ドイツでは2009年に保守政権に交代して、いったん廃炉や脱原発に対して後退していましたが3.11の事故の直後、メリケル首相は原子力専門家ではなく、牧師や消費者問題の研究家などによる「安定したエネルギー供給のための倫理委員会」を設置しました。私が一番注目したのは“倫理”の視点を基本に置いている事、そのため多様な人々が多角的に議論できたと思います。倫理委員会の答申は、その後の国の方針に影響を与えたに違いないでしょう。ドイツは民主主義の深い国で、何に対しても議論するのだそうです。

協同組合方式で運営する「市民エネルギーベルリン」の紹介もありました。
ドイツでは各市町村の議会がそれぞれ電力供給会社を決めるそうで、契約は20年、「市民エネルギーベルリン」はベルリン市が大手との契約がきれるのを期に、市民の出資で営業権を買い取り、自分たちで電気をコントロールしようとするものです。市民は“参加する”ことに誇りを持ち、その“市民参加”が政治の判断を左右すると聞いて、あらためて市民参加の意義を考えました。(梅原真理子)