通級指導教室「ありんこの会」の皆さんと要望書提出と意見交換会

4月30日、横浜市通級指導教室に在籍するお子さんたちの保護者の会「ありんこの会」と、県教育委員会、市教育委員会との意見交換会に参加しました。
通級指導教室とは、通常の学級に在籍する、支援が必要な児童生徒に対して、障害に応じた特別な指導を行なうための教室です。ありんこの会の保護者の方たちは、子どもたちが充実した学校生活を送ることを願い、様々な学ぶ環境を整えたいと活動されています。
 市教委・県教委からは要望提案に対して、これまでも支援に取組まれている状況が報告されましたが、ありんこの会のアンケートで把握されている実態とはかなり乖離しています。
 たとえば、保護者アンケート集計データ事例集では、個別の教育支援計画・個別の指導計画書について「作成している」は29%、「していない」20%、「わからない」33%、「存在を知らない」15%となっています。昨年よりは「作成している」割合が増えていますが、横浜市教育振興基本計画による作成率85%という数字とは大きな隔たりがあり、内容もかなり温度差があります。また、意見交換時には、保護者から作成された計画書も提示されましたが、その内容は学校により大きなばらつきがあることがわかりました。
 今後は、市教委としても正確な作成状況を把握するとともに保護者への周知徹底を図り、より良い支援につながる計画が策定されるよう見直しを進ることが求められます。
 また、公立高校の入学試験で受けられる配慮についても、学校説明会や中学進路ガイダンス等を通じて保護者に説明しているとのことですが、配慮を受ける際の手続きや所定の書類について知らない人がとても多いという現状があります。ここにも周知の課題があります。

 ありんこの会の皆さんが、取組んでいるアンケート調査により、データや具体の事例により課題が明らかにされ、その課題を共有する事で、サポートの道を一緒に考え提案していく活動に繋がっていくことが実感できました。今後もありんこの会の皆さんと一緒に、市教、県教の働きかけていきます。
                                                 柳橋 小夜子